超短篇小説

フィクションです。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

No.5 タピオカミルクティー (4)

夕方になっても太陽は沈むことを知らず、それどころか蒸し暑くなっていた。ストラスブールはギンギラギンに物々しい雰囲気を装った太陽をカフェのガラス越しに眺めていた。遥子と話すことこそ出来たものの他の面々とはこれと言った会話も無いままに初日を終…

No.4 タピオカミルクティー (3)

この日はスッキリとした青空に恵まれながらも大して暑くないという素晴らしい朝になった。7月26日、魔剤大学の中庭の2階席では蝉や牛、豚の鳴き声が聴こえていた。1限の授業を持つ羅針盤長三郎教授はこの中庭でのんびりとしていた。1限が始まるまではまだ-15…

No.3 タピオカミルクティー (2)

No.6の続編です。ですので6を見てない方はそちらを先に、どうぞ。 ~タピオカミルクティー~ 遥子は4階の教室へと向かっていた。彼女もまた、魔剤大学の学生である。この日から大量に留学生が来ることは知らされていたため彼女は心を躍らせながら大学に着弾…

No.2 タピオカミルクティー (1)

前回の 「オニオンとかいう玉ねぎ」 、想像以上の高評価を頂きとても驚いています。こちらとしても手応えがあった作品ではありますが反響が大きくてさらなる自信に繋がりそうです。 今回も同じような、所謂 “小説” のスタイルでの投稿にしてみたいと思います。…

No.1 オニオンとかいう玉ねぎ

こんばんは。そしてお久しぶりです。 本日はレシピではなく感動の作品をお届けします。涙腺の準備はいいですか?涙腺11本あっても足りませんよ。覚悟を決めてお読みください。 ~オニオンとかいう玉ねぎ~ ここは都内にある18階建てのタワーマンション。この…